2015.12.01.Tue | BLOG
「晩秋の詩をいける」
秋の残光に輝く実、息を呑むほどに美しい照葉、冬の気配を感じて草木の先端が枯れはじめた末枯れのものたち。厳しい自然の中を生き抜いた彼らの最後、絶唱の姿を、下手に触らずそのままを生かしていける事が課題です。
「詩情」のない秋の花は、見るものの心を打つことはありません。
春の草花が幼子だとしたら、晩秋は成熟した大人の世界。
中秋を過ぎた晩秋にかけては草のものが次第に退き、木のものが主となります。草の時期は体(草むら)を作りいけはじめますが、木の時期は上の線(流れ、動き)から決めていけるというのは主な方法となります。
参加された方達がいけた作品をご紹介させていただきます。
花:白玉椿・美男葛(末枯れ)
器:須恵器
花:冬苺・蔓目梅擬
器:篭
花:蔓梅擬・土佐水木
器:桜皮編篭
花:蔓梅擬・土佐水木
器:李朝木製民具
花:白玉椿・蔓梅擬
器:手付花入篭
お稽古終了後、先生がお礼としていけてくださったお花。
いつも有難うございます。
花:冬苺
器:籠
今回も先生お手製晩秋の和菓子。
見事な野路菊と蕪の練り切りに、白磁口紅輪花皿を合わせてみました。甘いものが苦手な私ですが、甘すぎずお上品なお味に満足:)
※次回の「なげいれ」花の教室は12月6日(日)です。(満員御礼)